私は3年前に大阪府から和歌山県新宮市に移住してきました。今回、「THE WiFi」と契約し約半年間、利用してみた体験を紹介します。
メリット、デメリットを感じたままにまとめていますので、契約時の参考にしてみてください。
和歌山県と三重県の県境で使えるのか?
どうもガクです。
和歌山県新宮市の山間部で暮らしています。
お隣は三重県で、県境の地となります。
通信事情の悪い地域でもあり、通信環境にストレスを抱えていました。
そんな問題を解消するべく、「THE WiFi」というポケットWi-Fiと契約することになり、約半年間の利用経験から「使える」「使えない」を検証します。
「THE WiFi」と契約するに至った経緯については、こちらで説明しておりますので、参考にしてください。
契約の理由はマルチキャリアと無制限
「THE WiFi」はスマートモバイルコミュニケーションズ株式会社が運営するサービス。
なぜ、数あるモバイルWi-Fiサービスの中から「THE WiFi」を選んだのか?
第一の理由は「データ通信容量無制限」だったことです(現在は4GB/日、月最大124GBが上限)。
次に「マルチキャリア」であったこと。マルチキャリアとは、docomo、au、ソフトバンクの3大スマホキャリアから高品質な回線を自動で接続してくれる「クラウドSIM」という技術に対応しているから。
さらに、月額料金が安い。
税込みで、4228円/月(私の契約時はこの料金)。
楽天カードで支払っています。
「THE WiFi」は、容量無制限プランの新規受付を2020年8月26日正午で受付終了しました。
現在のプランは、「THE WiFi(4GB/Day)」が通常料金4642円/月、契約1~3か月は4280円に割引。
「THE WiFi ライト(4GB/Day)」は通常料金4280円/月となっている。
いずれも税別。
プランの差は「15万カ所Wi-Fiスポット」が使えるかどうかだけで、ライトの方は、これが使えないだけです。
なので、私の場合はちょっぴり安く契約できたということです。
ほかの選択肢はなかったのか?
「どんなときもWiFi」を第一候補に挙げていました。
が…こちらは「THE WiFi」よりも早く「無制限プラン」の受付が終了していましたので、「THE WiFi」一択となりました。
最初はウキウキと利用、でも…ちょっと待て、端末が熱くなる
申し込み後、1週間ほどで端末が届きました。
ちょっと遅い気がしますね。
製品が届くと嬉々として使い始めました。
なんといってもデータ容量無制限の「使いっぱ」で、つなぎっぱなし。
You Tubeで動画もサクサク鑑賞。
あぁ、やっぱり高速通信はいいなぁ。
仕事がら外出先からデータを送信という場面も多く、これまではコンビニのWi-Fiを利用していました(田舎なので、コンビニもそれほど多くない)。
そういったストレスからも解放された。
いつでも、どこでも、高速通信で仕事もはかどる。
しかし、太ももが熱くなる現象に見舞われる。
機器をズボンのポケットに入れていたことから発覚!
やんわりと温かいという感じではなく、強烈に熱い!
機器にすごい熱がこもっている。
大丈夫なのだろうか?
仕方がないので、カバンの中に入れて持ち歩くことに。
すると、おやつのために入れておいたチョコレートが溶けてしまった(泣)
いやいや、そこまで熱くなると、発火するのではないかと心配になってきました。
幸い、端末が熱くなる以外は、これといった障害はありませんでした(今のところ)。
不安は募るが、これといった対処もできず、熱がこもるたびに、車内のエアコンでクールダウンさせるという応急処置をしながら使い続けることに。
さらに、疑惑が…速度が遅いんじゃね?
機器に熱がこもる以外は、これといった問題もなく利用していたが…
何気なく、どのぐらいの速度が出ているんだろうか?と思い、スピードテストをやってみた。
三重県南牟婁郡紀宝町浅里にある「飛雪の滝キャンプ場」で計測。
下り「8・91Mbps」、上り「10・14Mbps」…微妙。
下りは一桁…決して悪い速度ではないと思うが、どうなんだろう。
そこで、スマホの4G回線と比較することにしてみた。
スマホのキャリアは「楽天モバイル」、機器は「AQUOS senes3 lite」を使用。
この地域の楽天モバイル回線は、まだ未整備であり、パートナー回線エリア(au)となります。ですから、スピードテストはauの4G回線 vs THE WiFiのトリプルキャリア(ドコモ、au、ソフトバンク)の勝負ということになります。
スマホの方は、Wi-Fi接続した状態、接続を切った状態の2パターンで検証。
和歌山県那智勝浦町の世界遺産「熊野那智大社」で計測。
Wi-Fi接続時、下り「8・45Mbps」、上り「7・61Mbps」。
Wi-Fi接続なし、下り「26・00Mbps」、上り「17・41Mbps」。
えっ???
接続しない方が速いやん!
しかも、楽々と2桁の速度。
いや、まてまて、そんなことはないはず…たまたま、たまたま、この場所ではこの数値が出ただけ。
不安を払拭するよう自分に言い聞かせ、検証を続ける。
和歌山県新宮市の新宮市役所で計測。
Wi-Fi接続時、下り「8・22Mbps」、上り「10・38Mbps」。
Wi-Fi接続なし、下り「34・08Mbps」、上り「25・19Mbps」。
そんなバカなっ!!!
またもや、接続していない方が速いやん!
納得できないぞ。
こうなったら、徹底的にやってやる。
日本唯一の飛び地・北山村の「道の駅おくとろ」で計測。
Wi-Fi接続時、下り「8・17Mbps]、上り「7・35Mbps」。
Wi-Fi接続なし、下り「21・93Mbps」、上り「2・34Mbps」。
上りでようやく接続時が接続なしの速度を上回りましたが、相変わらずの一桁。
三重県南牟婁郡紀宝町の道の駅「紀宝町ウミガメ公園」で計測。
Wi-Fi接続時、下り「8・36Mbps」、上り「6・02Mbps」。
Wi-Fi接続なし、下り「27・93Mbps」、上り「10・47Mbps」。
もはや、疑問は確信に変わりました。
「THE WiFi」の通信速度は遅い!!!
トリプルキャリアの中から、一番安定して繋がる回線を、クラウドSIMが自動的に決定して繋げてくれるのではなかったのでしょうか?
それが、本当ならばau回線のスピードと同等、もしくは上回らなければならないはず。
しかし、結果はかなり下回っている。
こりゃあ、いかんぞ(激おこ)。
これなら、auの4G回線を使っている方が速いということになります。
但し、この結果はこの地域だけであり、ほかの地域でこのような結果になるとは限りません。
ほぼ、ソフトバンク回線につながっているのでは?
確かなことは言えないんですが、THE WiFiの回線は、約8割がソフトバンク回線につながっているとの知見がいろいろなサイトで散見されます。確かなことは分かりません。
これは、単純にソフトバンクの利用エリアが広いからだと推測されます。
しかし、田舎だとドコモの方がエリアは広いはずです。
どうも、その辺がモヤモヤします。
THE WiFiの端末で、「今、このキャリアに繋がっていますよ」といった情報は得られません。
クラウドSIM任せで、こちらが回線を選ぶことができないという欠点があります。
THE WiFiの「メリット」「デメリット」
それでは、私が使用した体験から、メリットとデメリットをまとめます。
「デメリット」
- 速度が遅い
- 端末が熱くなる
- サイズが大きい(ちょっとデカすぎねぇか)
- 繋がる回線がほとんどソフトバンク回線(但し、確証はなし)
- データ通信容量無制限が終了し、上限がある(4GB/日、124GB/月)
- 回線を自分で選択できない
- 自宅でのインターネット回線として使用するには、ちょっと無理があるレベル
「メリット」は、私の評価では、月額利用料が安い(もっと安いサービスもあるので、ちょっとメリットになりにくいかも。私が契約した時は、安い方でした)ぐらいしか思いつかない。
これらの判断から、解約も視野に入れて検討していきます。
ただ、2年以内の解約だと10780円かかってしまいます。
また、端末も返却しなければいけません(面倒くさいなぁ)。
しかし、それら全ての煩わしいことを含め、解約料を支払ってでも、月々の負担を減らした方がいいとさえ考えるようになりました。